デンマークで、住民登録と日本流にいうと健康保険証の手続き

デンマークに、滞在許可を得て、入国した後、現地での手続きをして、住民登録・健康カードを取得する必要があります。

これについては、オーフス大学の国際センターがひと月に2回、Getting Startedというイベントの名の下に、住民登録局に連れて行ってくれ、その場所を借りて、現地での適応の仕方やオーフス大学でのデンマーク語講座などについてレクチャーしてくれました。

日本大使館デンマークのHPでは、デンマークの滞在・就労許可を取得したひとは、取得日から3ヶ月以内、または、在住地への滞在を完了した日から5日以内に、在住地を管轄するの住民登録局( Folkeregisteret )で住民登録手続及び健康カード(健康保険証)の発給申請を行う必要があります、となっています。

さて、この住民登録ですが、旅券(滞在・労働許可入りのもの)を、また、家族滞在の場合は、さらに、婚姻証明書または出生証明書を係官へ提出する必要があります。日本では、婚姻証明書や出生証明書に直接当たるものはないので、戸籍謄本を利用することになります。そして、その英訳書類を公証人に公証(Notarization)してもらい、アポスティーユも取得していただきました。

再び、大使館のHPでは、登録が完了しますと、個人番号(CPRナンバー)が付与されます。健康カードは、外交官を除いて、デンマークに在住する全ての人に発行され、海外旅行のほか、病院、図書館、銀行などでの各種手続きの際に携帯します。また、このカードは病院、一般開業医、専門医、歯科開業医、物理療法士、足療法院、脊柱指圧師、薬局などでの診察費用の全額、又は一部公的補助を受けるための証明になります。

ということで、私たちにも居住地の近くのGP(かかりつけ医というか総合診療医)が割り当てられる予定です。

ウィキペディア情報ですが、デンマークではプライマリケアの大部分は総合診療医(GP)より提供され[4]、GPへの診療報酬は人頭払いと出来高払いを組み合わせた英国類似の制度である。デンマークには約4100人のGPがおり、一人あたり約1,300人の患者を受け持つ。

日本のように、自由気ままに医者を選んで、診てもらうというわけには行かないのですね。これが日本とデンマークの違い。

また、アメリカには2度、visiting scholarで滞在しましたが、こんなに複雑な手続きはありませんでした。デンマークの場合、住民になり、家族関係の証明をすることで、デンマーク福祉国家の一部に組み込まれるということになるからなんですね。だからこそ、婚姻が本物か、本当に自分の子どもかどうかのチェックが厳格に行われることになります。アメリカでは、そのような福祉国家はないので、自分で保険を持っていたらいいし、保険を持っていないことも自由だということになります。いちおう、アメリカのSocial Security Numberは、大学院生時代にとったのですが、それってほとんど証明書のひとつにしか過ぎなかったですもんね。

デンマークの運転免許証を取得するためには、GPの診断書も必要なようなので、そのうちお邪魔することになりそうです。ボストン在住時は、骨折の手術・入院を経験し、アメリカの医療制度のいいところ、悪いところを体験しましたが、今回はそのようなことがないようにしたいところです。