1991年のブエノスアイレス

IPSA (International Political Science Association) Buenos Aires 2023参加者からの便りが、フェイスブックのニュースフィードに上がってきます。私も、IPSA Buenos Aires 1991に参加しました。行程は、大阪(東京?)ロス、マイアミ、サンパウロ、ブエノ…

加藤芳太郎教授、加藤一明先生

『会計検査研究』67号に、林正義「予算論の現在と今後」という巻頭言が掲載されている。それを少し読むと、財政学者である加藤芳太郎教授が結構重要人物として、登場する。それで、関学法学部の、私の前任者である加藤一明先生との共著があることを思い出し…

政治における利益の不確定性について

最近の政治学の議論では、政治家や利益集団の利益を、外から客観的に確定し、そこから演繹的な議論を展開して、仮説を作り、それをデータと突き合わせて、仮説検証を行うものが多い。しかし、その利益がそもそも不確定なものであり、その文脈次第で確定され…

永井史男先生からお贈りいただいた瀧井一博編『明治史講義【グローバル研究篇】』

永井史男先生から瀧井一博編『明治史講義【グローバル研究篇】』をお送りいただきました。「タイ地方行政能力向上プロジェクトー『明治日本』の視点から考える」を担当されています。永井先生によると、 「日本では 自由民権運動の高揚ののち立憲体制が敷か…

ご恵投いただいた本のご紹介

Public Management Reform - A Comparative Analysis - Into the Age of Austerityの第4版の翻訳。縣公一郎先生と稲継裕紹先生の監訳です。 行政改革の国際比較:NPMを超えて 作者:C・ポリット,G・ブカールト ミネルヴァ書房 Amazon 都区制度の論点の中…

行政の外側

ご恵投いただいた本、また少しずつご紹介したいと思います。 検証 独立行政法人: 「もう一つの官僚制」を解剖する 勁草書房 Amazon 縣公一郎先生、原田久先生、深谷健先生に送っていただきました。 こちらにより詳しい目次もあります。 検証 独立行政法人 - …

行政学地方自治論関係でご恵投いただいた本をご紹介。

取り急ぎ、行政学地方自治論関係で。ご献本ありがとうございました。 職業としての官僚 (岩波新書) 作者:嶋田 博子 岩波書店 Amazon 「出版を心待ちにしながら、3月半ばに旅立った」、嶋田先生のお父様に本書が捧げられています。 行政学〔新版〕 (有斐閣ア…

江戸は夢か 明治は生きづらいか

『オーラルヒストリー行政学』の書評を担当することになり、しっかりと読んだところ、水谷三公先生の章を面白く思いました。以前はなんとなく敬遠していたのですが。 江戸は夢か (ちくま学芸文庫) 作者:水谷 三公 筑摩書房 Amazon 水谷先生の、世間と社会の…

安倍政権と小泉政権を検証した、重厚な編集本2冊。

2冊の重厚な編集本をご恵投いただきました。1冊は安倍政権、もう1冊は小泉政権の検証となっています。この2冊で21世紀の日本政治理解が飛躍的に進むものと思われます。 検証 安倍政権 保守とリアリズムの政治 (文春新書) 作者:アジア・パシフィック・…

数を数えることと公共政策

『公共政策学の基礎』の規範の章では、大変参考にさせていただいたデボラ・ストーンの新作が出ていました。カウンティングというタイトルですが、もちろん会計学ではなく、数字(ナンバーズ)が公共政策の形成にとって持つ重要性を1冊の書物にまとめたものの…

敗戦直後の辻清明と長浜政寿

行政学年報17号の「戦後状況と行政研究」によると 阿利莫二「辻先生から地方自治について、例えば23~25年ころ、高木(鉦作)さんが研究会に出られる前の段階に、直接話を聞いたという記憶はあまりないんです。」 加藤一明「それはね、やはり関西ですよ。地…

お礼が続きます

清水先生の最新作。明治維新を成し遂げた志士のように下級武士ではなく、しかし、初の「平民」首相となった原は、『青天を衝け』でも少しだけ登場しました。 原敬-「平民宰相」の虚像と実像 (中公新書, 2660) 作者:清水 唯一朗 中央公論新社 Amazon 再び、岩…

たまってしまっていますが、ご恵投いただいた書物のお礼を申し上げます。

順不同でご紹介いたします。岩崎先生の組織力が素晴らしいですね。同僚の武藤祥先生、研究仲間の西岡晋先生も書かれています。 ポスト・グローバル化と国家の変容 ナカニシヤ出版 Amazon こちらもナカニシヤ出版。伊藤武先生と網谷龍介先生の編集です。 ヨー…

私の世代のバンカラというシンクロニシティ

同時進行で読んでいる本に、シンクロニシティ(共時性)をまた発見。「意味のある偶然の一致」かどうかは分かりませんが、一つは、岸宣仁『財務省の「ワル」』の記述。98年の大蔵省過剰接待が事件となっていたころ、大蔵省の官僚の間での宴会の時に、彼らの…

久しぶりになってしまいましたが、その間にご恵投いただいた書物をあわせて順不同でご紹介。

貧困・介護・育児の政治 ベーシックアセットの福祉国家へ (朝日選書) 作者:宮本 太郎 朝日新聞出版 Amazon 日本政治研究事始め―大嶽秀夫オーラル・ヒストリー 作者:大嶽 秀夫 ナカニシヤ出版 Amazon 政策評価の行政学―制度運用の理論と分析― (ガバナンスと評…

国から地方への財政移転と集権・分権、融合・分離

村上佑介・橋野晶寛『教育政策・行政の考え方』「例えば国からの財政移転が大きくなることは、自治体の自律的な意思決定に影響を及ぼさないのであれば集権化とは言い難く、むしろ融合化ということが適切であるが、現実には集権と融合とは混同されて論じられ…

ご恵投いただいた本の紹介です。

編者の伊藤武さんからご恵投いただきました。政党や官僚、司法などヨーロッパ政治で重視される具体的なアクターと、それらが活動するうヨーロッパで重要な具体的制作領域の二本立てで構成されています。行政・官僚組織については網谷龍介さんが書かれていま…

こんな本をいただきました。

同僚の赤星聖先生からいただきました。 国内避難民問題のグローバル・ガバナンス: アクターの多様化とガバナンスの変化 作者:聖, 赤星 発売日: 2020/11/27 メディア: 単行本 地方自治総合研究所様からいただきました。 原発事故 自治体からの証言 (ちくま新…

いただいた書物を紹介させてください。

城山英明先生にいただきました。 グローバル保健ガバナンス 発売日: 2020/09/07 メディア: 単行本 執筆者の皆様にいただきました。 統治のデザインー日本の「憲法改正」を考えるために 発売日: 2020/07/01 メディア: 単行本 宗前清貞先生にいただきました。 …

先輩からのご恵投

今回は、先輩からありがたくもご恵投いただいた本を紹介。 坂元一哉先生から増補版を送っていただきました。ありがとうございます。 日米同盟の絆〔増補版〕 作者:一哉, 坂元 発売日: 2020/04/25 メディア: 単行本 また佐藤満先生からも送っていただきました…

再び、頂いた書物の紹介です。いろいろたまってしまってどうもすみません。

今回もご恵投いただいた書物の紹介です。ありがとうございます。抜けている場合もまた後ほどということで。 まずは、 待鳥さんの新作。私も、西尾勝さんや松下圭一さんのイデオロギーが何であったのかに興味あります。 政治改革再考 :変貌を遂げた国家の軌跡…

東南アジアの地方ガバナンスの研究

今度は、東南アジア(タイ、フィリピン、インドネシア)のエリートサーベイを計量的に分析した地方ガバナンスの実態に迫る作品です。永井史男先生にご恵投いただきました。 東南アジアにおける地方ガバナンスの計量分析―タイ,フィリピン,インドネシアの地方…

イギリス、アイルランドの地域政策、地方政府

石見豊先生にご恵投いただきました。ありがとうございました。イギリスの地方自治や地域政策は素人の私にとってなかなか分かりにくいのですが、まとめてくださっているので、勉強したいと思います。 英国の地域政策 作者:石見 豊 発売日: 2020/03/24 メディ…

政策実施の組織とガバナンス、在野研究ビギナーズ

ありがとうございます。ただいま、いただきました。こういうの、いくらあってもいいですからね(ミルクボーイか?!) 政策実施の組織とガバナンス: 広告景観規制をめぐる政策リサーチ 作者:伊藤 修一郎 発売日: 2020/02/24 メディア: 単行本 伊藤修一郎先生…

いただいた本の紹介です。松田さん、三田さんありがとうございました。 第10章「公共政策と政府間関係」という章には、中央集権の「功罪」という小見出しのもとに以下のような指摘がありました。 「もう一方の「地方の自主・自立」の立場に立つと、「身の丈…

2巻本がたくさん出てる。

2巻本がたくさん出ていてます。 Why Nations Failのコンビが新しい本、自由の命運。独裁と無政府の間のnarrow corridorをどう歩くのかという話でしょうか。彼らによると、中国の経済発展が続くはずがないのですが、新著ではどうなっているでしょうか。 続い…

アジア関係のいただきもの、ありがとうございます。

浅羽祐樹さんからいただきました。第I部で歴史が、第II部で外交を含む政治が、第III部では社会が、第IV部ではさらに文化が扱われています。文化の中の第12章では、整形についても触れられていて、知りたくなります。 知りたくなる韓国 作者: 新城道彦,浅羽祐…

岡田憲治さんから頂きました。

なぜリベラルは敗け続けるのか 作者: 岡田憲治 出版社/メーカー: 集英社インターナショナル 発売日: 2019/05/24 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 「ちゃんと政治をやろうよ」「もうちょっとオトナになろうよ」 政治では、勝ち負けが大事なんだ…

日野原由未先生から頂きました

帝国の遺産としてのイギリス福祉国家と移民:脱国民国家化と新しい紐帯 (シリーズ・現代の福祉国家 16) 作者: 日野原由未 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房 発売日: 2019/07/24 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 2018年度 日本行政学会総会・研究…

行政学関係、さらに続きます。

さっそく送っていただきました。曽我さんの新書。大学院の地方自治論で読もうと思います。といっても2人だけですが。 これ、シラバスに書いてないけど、こんな本が出たら読まねばですよね。これでシラバスと内容が違うなんていうのが、悪評価になるならそれ…